ある銀行口座から別の銀行口座に資金を振り込む場合、一見資金が口座間を移動しているように思えますが、実際には一連のやり取りを調整するための仲介システムとして内国為替制度を利用しています。
内国為替制度では銀行間の決済が自国の中央銀行に開設した口座間での資金の振り替えにより成り立っているため、口座から口座への送金時に実際に資金が移動しているわけではない、ということになります。
SWIFTは国際銀行間通信協会(SWIFT)という同名の団体が提供する決済ネットワークシステムで、コルレス口座における支払い命令を安全にやり取りするためのメッセージシステムです。SWIFT上でやり取りされる取引件数は1秒間に160件にものぼると言われています。
その中でも重要なのは「SWIFTは国際的な資金移動と共存しているわけではない」という点です。そもそも、SWIFTは実際の資金移動に直接的には関係しておらず、SWIFT上を資金が移動するわけではありません。
また、SWIFTは決済関連のメッセージを独占しているわけでもなく、ある銀行には「SWIFTのサービスがダウンした際に海外の銀行に送金するための手ほどき」が用意されているとのことです。